新公益法人制度(新非営利法人制度)始まる!
新公益法人制度(新非営利法人制度)が12月1日から始まりました。
概要は次のようなものです。
補助金や行政からの業務委託への極端な依存体質や単なる天下りの受け皿機関になりさがっている団体が多いと指摘される公益法人(社団法人、財団法人)の抜本的な改革です。
具体的には、設立が非常に困難な主務官庁による設立許可制度を改め、登記のみで設立できる制度(準則主義)を採用することで法人格の取得を簡便にし、さらにその中から民間の有識者からなる委員会によって一定の公益性を有する法人を認定することで、民間が担う公益活動の促進を図っています。
もっとおおざっぱにいいますと、現行の社団法人と財団法人は、いったん一般社団法人と一般財団法人に編成され、その中で民間有識者の第三者機関から公益性を認定された団体は公益社団法人と公益財団法人となります。
認定を受けた公益法人や、これに対して寄附を行う個人及び法人に関して税制上の措置が取られます。
任意団体やNPO法人がいきなり公益の認定を受けることはできないので、まずは、一般社団法人・一般財団法人を設立してから、公益認定を申請します。
(現行の社団法人・財団法人は5年の間に、公益認定申請が可能です)
あわせて中間法人制度は廃止されます。
平成18年6月2日に公布された
次の3つの法律が今日施行されました。
・一般法(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)
・公益認定法(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律)
・整備法(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)
詳しくはまたHPにアップしていこうと思いますが、個人的には現状のままの制度だとちょっと問題ありかなという感じです。
一般社団法人・一般財団法人(以下、一般法人)は登記だけで作れるというのは、述べましたが、一定の要件を満たせば、NPO法人と同様の税制の優遇が受けられます。
法人税は34種類だけ課税でそれに該当しないものは、非課税ということです。
NPO法人は公益目的でないといけませんが、一般法人は目的を問わないので、何をやってもいいということです。
非営利ということで、利益分配は出来ませんが、必要経費は認められます。
極端な話、34種類に該当しない事業ならば、通常の株式会社で事業を行うより、一般社団法人でやった方が得ということです。
既存の公益法人に似た名前を付けて悪さをする団体が出てこないとは言い切れないでしょうね。
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